特別障害者扶養信託契約に係る贈与税の非課税制度の見直し
平成25年度税制改正では、特別障害者に対する贈与税の非課税信託制度について対象者等の見直しが行われました。
特別障害者扶養信託契約に係る贈与税の非課税信託制度とは、個人が、特別障害者を受益者として金銭等を信託銀行等に信託した場合、6,000万円を限度として贈与税を非課税にすることができる制度です。
従来の対象者は、障害者手帳の等級が1級・2級の身体障害者や1級の精神障害者、重度の知的障害者等といった精神または身体に重度の障害がある特別障害者に限られていましたが、今回の改正で範囲が拡大され、障害等級が2級・3級の精神障害者や中軽度の知的障害者とされる者も対象となりました。なお、今回新たに対象となった者(特別障害者以外の者)については、非課税限度額は3,000万円までとなります。
そのほか、また、特別障害者扶養信託契約の終了時期についても、受益者の死亡の日(現行、受益者の死亡後6月を経過する日)とされました。
これらの改正は、平成25年4月1日以後に贈与により財産を取得した者に係る贈与税について適用されます。
なお、適用にあたっては、対象者に該当することを証明する書類等を添付して、障害者非課税信託申告書を信託銀行等に提出する必要があります。