ストックオプション等の権利行使に係る支払調書の提出制度
最近、日本子会社の従業員等が外国親会社から付与されたストックオプションの権利を行使をして利益を得たにも関わらず、所得税の申告をしないケースが多数指摘されています。
そこで課税の適正化の観点から、平成24年度税制改正では、ストックオプションの権利行使などで利益の供与等があった場合には、その詳細を記載した調書の提出を義務づける制度が創設されています。
提出が必要となるのは、外国法人の子会社である内国法人の役員もしくは従業員である居住者又は外国法人の国内営業所等で勤務する役員もしくは従業員である居住者(以下「役員等」という。)が、株式等を取得できる権利の行使などにより、その外国法人から株式、金銭その他の経済的利益の供与等を受けた場合です。
調書の提出義務者は、その役員等が勤務する内国法人又は国内営業所等の長で、その供与等が生じた日の属する年の翌年3月31日までに、一定の事項を記載した調書を所轄税務署長に提出しなければなりません。
この制度は、平成25年1月1日以後に提出すべき調書について適用されます。したがって、権利が付与された時期は関係なく、平成24年中に権利行使による経済的利益の供与等が生じていれば、平成25年3月31日までに調書を提出する必要がありますのでご注意ください。
※ 調書の様式及び記入方法は、国税庁HPでご確認ください。
「外国親会社等が国内の役員等に供与等をした経済的利益に関する調書(同合計表)」
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/hotei/annai/1255.htm