ロゴマークを製作し、商標登録した場合の取扱い
企業グループのイメージを高めるためロゴマークやトレードマークなどを製作し、商標登録をすることがあります。この商標登録されたマークは無形固定資産(商標権)に該当し、資産計上が必要となります。
この場合の商標権の取得価額は、そのマークのデザイン料など製作にかかった費用の合計金額です。なお、商標権を取得するために要した登録費用(弁理士への出願手数料や印紙代等を含む)については、原則は取得価額となりますが、これを一時の費用として損金算入することが認められています。
また、製作にあたってグループ各社から負担金を集めることがあるかと思います。この場合、その負担金がマークの使用料にあたるのか、共同取得のための資金なのかで取り扱いが異なってきます。
例えば、商標権は親会社が取得し、各社から使用料を受け取る場合には、親会社は商標権を無形固定資産に計上し、10年間で定額法による減価償却を行うことになります。
グループ各社が親会社に支払う使用料については、その支出の効果が1年以上に及ぶ場合には繰延資産として取り扱われ、その使用契約期間(使用期間の定めが無い場合は3年間)で償却を行います。また、使用料が一時金払いではなく、期間費用として毎月支払うものである場合には、その支払時の損金とすることが認められます。
一方、親会社とグループ各社が共同で商標権を取得する場合には、各社が負担する金額を取得価額としてそれぞれが無形固定資産に計上し、10年間の定額法で減価償却を行うことになります。